民主党政権になって8ヶ月、あの夏の夜の夢からまさかこんなことになるとは誰も思っていなかったな。
しかし考えてみれば無理もない、金権腐敗の権化である自民党田中派の幹部と労働組合の幹部、更には自民党政権に純粋に否を唱える中堅議員の三者が、政権と言う果実を口にしたいがためだけの野合に安易に相乗りした当然の帰結と言えよう。
しかも政権を取るためにはかなりの無理をしている。
小泉構造内閣の余波で大きく変わった政治の主導も、これをぶち壊すためには何でも手を付けたきらいがある。
しなくても良い連立では憲法問題で躓くのはあたりまえなのに、まさかその前の普天間でこけてしまうとはね。
政治主導はいいのだがこの普天間問題でも官僚の根回しなどもいいとは言わないが、何も無いよりはずっといいに決まっている。
政権を取りたいが故に行った言動は今や足を引っ張る形になってしまっている。
例えて言うなら井の中の蛙とも言うべき愚行の数々は内閣の支持率に大いに繁栄していることだろう。
できもしない政策を自ら期限を切って約束するという、政治家としてはあまりに稚拙な振る舞いと言わざるを得ない。
まぁ慣れないことということで気の毒ということも思うのだが、何といっても国政の場である。すみませんでしたは通らないだろう。
解散が無ければこのまま4年間は政権は続くだろうけど、鳩山内閣は5月で終わりだと思う。
金持ちのボンボンには国のトップと言うこと自体が無理だったし、彼こそが一番の犠牲者だったかもしれない。
見ていて何ともほのかな人間性を感じるだけに、本当にかわいそうだと思う気持ちも出てくる。
願わくば引き際だけはしっかりとしたものにして欲しいと思う。
このブログを書くにあたってまず最初に書きたかったことがある。
それはイチローのことである。
私に言わせれば彼こそ戦後最高の日本を代表する人間ではないだろうかと思うからだ。
少なくともスポーツの部門では彼は断トツの存在ではないかと思われる。
その理由としては日本の大リーガーはたくさんいますが彼ほどの成績を残したものは誰一人していないし、何といっても継続する大記録と単年度の大記録とあわせ持ってなお且つまだ成長し続けているということである。
加えてWBC には全て出席してその中心的存在となって結果まで残している。シーズン直前の微妙な時に欠席する選手も多い中ですばらしいと言わざるを得ない。
先日韓国の40歳代の人と話をする機会があった。
この国の方々と仲良くしていくには先の大戦のことは避けては通れないと思って正直に侵略だということを私の口から話した。そうしたらこの世代の方は案外柔軟に対処してくれてお互いの国情を認識して話が弾んだ。
ところが何気ない話の中で話題がイチローのことになったのだが、彼は表情を一変させて不機嫌になった。後で聞いたらやはり韓国では日本軍よりもイチローの方がインパクトが大きいらしい。前回のWBCでの彼の発言に端を発しているらしい。
思い出してみよう、昨年のWBC韓国戦で相手の監督は一塁が空いているにも関わらず彼と勝負した。天晴れと言うよりも彼にしてみたらイチローを打ち取ってこその勝利で無いと勝ちではないと思ったのだろう。
相手の監督にセオリーを無視させたのも彼の実力の一つだったのではないだろうか。
それだけではない彼は新天地を求めて海を渡ってそこでの活躍は言うまでもないが、未だにマリナーズ一本である。この頑固さとそれを許さざるを得ない実力には敬服するばかりだ。
軟弱な日本人の多くなった昨今、彼の存在が我々の世代まで爽やかな風を送ってくれていることに感謝して最初のブログとしたかったのである。